前編はこちら
追加の部品を揃えて、端材の上に仮組みしたのが去年の8月頃でした。あれから半年越しで、ようやく後編、ケースを作った話をまとめます。
続きを読むこの記事の続編です。
前回はステレオにセンター(L+R)を足して、3chにしました。今回はさらにサラウンドのL(L−R)とR(R−L)を追加して、5chにしてみようという話です。
このサラウンド成分は、ステレオからフロントセンターを引いた音になるので、擬似的に後ろのほうの音を表現してくれるはず。
ちなみに、ステレオからソフトウェア多chを作るDolbyバーチャルサラウンドなんかは、音の足し引きに加えて、回り込みの遅延や反響・残響もシミュレートしてくれるようです。いいなぁ。
こだわらなければ、オークションサイトやフリマアプリで探すと、それなりに使えるスピーカーを、かなり安く手に入れることができます。
今回は、ONKYOの5.1chシステム用の6Ωサテライトスピーカ「D-L1」2個セットを、ヤフオクにて1,000円でゲットしてきました。なかなかの美品です。
これが接続図、+ーの扱いがややこしくなってきますね。
3chの構成はそのままで、SLとSRのスピーカーを追加します。3chのスピーカーマトリクス同様、5chの結線方法もいろいろあるようですが、実際試して好みだったのがこの方式でした。
前回の記事で計算した通り、 1つの端子に3つのスピーカーがぶら下がるところは12Ω以上にしてあげないと、アンプが過負荷で壊れる可能性があります。
本当は音量のバランスも考えないといけませんが、とりあえず直列に抵抗を入れて、すべてのスピーカーを12Ωにしてしまいましょう。
スピーカーは8Ωと6Ωなので、それぞれ4Ωと6Ωの抵抗を入れてあげればいいですね。メインに比べてサラウンドスピーカーの音量がやや絞られることになるので、これはこれで良い気がします。
(抵抗とコイルが並んでRL直列回路になるので、ローパスフィルターになっているかもしれませんが、難しいことは置いておきましょう。)
実運用での消費電力はあんまり大きくないと思いますが、うっかり燃やすと嫌なので、念のため大電力に耐えられるセメント抵抗を使います。
セメント抵抗は、小さい値だとキリの良い数字が無いので、12Ωを並列にして4Ωと6Ωを作ります。ワット数は並列でも直列でも足し算すればいいので
これをチャンネル数ぶん束ねると、うーん...怪しすぎる...。
そのうち、まともなケースに入れてあげようと思います。
まともなケースに入れるための、端子台配置の検討だけいまのうちにやっておこうと思います。こういうの覚えているうちにやらないと、すぐに分からなくなっちゃいますからね。
5chで極性が入り乱れていて、抵抗まで挟むとなると、結構複雑でグラフ理論的な回路になってきます。グラフ理論といえば、ぴったりなツールがありましたね。
本来の用途とは全然違いますが、さっそくCytoscapeに「アンプ」→「端子」→「抵抗」→「スピーカー」の繋がりを入れてみます。
緑がアンプの端子、オレンジが端子台、紫が抵抗、青がスピーカーです。
正四面体のような構造です。これを、スピーカーの結線がしやすいように並べ替えます。
各スピーカーの端子の組が並びつつ、+ーも向きが揃うようにしてみました。
スピーカーケーブルは、こだわらなければけっこう安く買えます。こだわれば青天井です。
取り回しに合わせて必要な長さを買いましょう。安くてレビューの良かったこれにしました。(価格は変動するようです、僕が買ったときは30mで2,000円くらいでした)
レビューにも書かれていますが、結構太いので、ケーブルモールに納めたい場合は注意が必要です。
スピーカーの設置角度や距離には、最適な配置があるようですが、部屋の物理的な制約があるので、なんとなく真横より少し後ろに設置してみます。
1個700グラムと軽いので、刺し跡が目立たないフックを使って壁に吊りました。
さて、ここまでやって、実際効果あったのか気になるところですね。サラウンドのデモを流してみると…サラウンド感がかなりアップしました!! 3chと比べても明らかに違いが分かります。
Dolby Digital - HD Surround Sound Test
聴こえ方の変化はこんな印象です。
当然ですが、本物の5chサラウンドのように、後ろから聴こえる音の定位が分かるようになるわけではなく、ステレオ感を保ちつつ、空間が音に包まれるような聴こえ方になります。
効果はしっかり分かるものの、デジタル処理による味付けがないぶん、マイルドな効き具合がミニシアターっぽくて良いです。
わざとらしさが無くてなかなか良いです。
まだまだ改良の余地はあると思いますが、この先が深い沼につながっているのは明らか、深追いするのは危険です(予算的に)。
「わぁ!音が広がった!」くらいのところで満足しておくのが、一番幸せなんじゃないかと思います。というか、この先に行くなら、おとなしく安いAVアンプ買った方が良いですね。
ちなみに今回のコストは約5,000円、3chぶんの機材と合わせて、総額だいたい15,000円くらいでした。
費目 | 金額 |
---|---|
サテライトスピーカー×2個+送料 | 約1,500円 |
セメント抵抗×13本 | 約1,000円 |
スピーカー端子4p×4 | 約500円 |
スピーカーケーブル(30m) | 約2,000円 |
合計 | 約5,000円 |
では、今日はここまで。
さて、最近iPhone 11を買いました。proじゃない無印のほうね。
いままで使っていたiPhone SEからすると、4世代バージョンアップになるので、無印でも別次元の使い心地です。とくにスピーカーすごい。
しかしまあ、6インチともなると、片手持ちするには読んで字のごとく"手に余る"サイズですね。4インチのSEからの買い替えだと、余計に大きく感じます。
これはついにスマホリングデビューかな? と思った矢先、ふと新しいグリップのアイディアが浮かんだので、試しに作ってみようかと思います。
続きを読むタイトルのまんまです。 超ニッチな話だと思いますが、自分用の備忘録をかねて書きます。
この記事は、こんな人向けです
そもそもESP8266とは何なのかというと、WiFi内蔵でArduino互換機として使える安価なマイコンです。
お手軽に使ってみるなら、とりあえずスイッチサイエンスの「ESPr Developer」がベストだと思います。
このマイコン、すばらしいことに、ライブラリで提供されているOTA(Over the air)アップデートという機能をつかえば、WiFi経由でスケッチを書き込むことができます。
手が届きづらい場所に設置する機器なんかにぴったりです。
さて、↑の記事にある通り、OTAの方法は3種類用意されています。
その中で、今回は「Webブラウザでのアップデート」方式が対象の小ネタです。
続きを読むこんにちは、今回も音響機材ネタです。
先日、安い歪(ひず)みエフェクターを買いました。
KOKKOというブランドの、Miniサイズのオーバードライブです。
お値段はなんと2,000円ちょっと。後述しますが、元ネタと思われる、IbanezのTube Screamer Miniの定価は9,000円なので、これはめっちゃ安いです!
あ、そもそも歪みエフェクターっていうのは、もともと「ポロローン」と鳴るギターの音を「ジャーン」とか「ギャーン」とか、かっこよく歪んだ音に変える装置のことです。
歪みエフェクターには大別して「オーバードライブ」「ディストーション」「ファズ」の3種類があって、だいたい後者ほど歪みがエグくなります。
そういうわけで、今回買ったのは、比較的マイルドな歪みエフェクターです。
ところで、エフェクター界隈には「mod」といって、回路の部品を取り替えたりして、音色の変化を楽しむ文化があります。
とくに歪みエフェクターは、改造しやすい回路のものが多いので、少し検索すればたくさんのmod例が見つかります。
チューブスクリーマーの場合はというと、心臓部であるオペアンプの換装とか、歪みを作るためのクリッピングダイオードの交換なんかが有名なようです。
改造できるものは改造してみたい、そう思うのは自然な流れですよね?
というわけで今回は、比較的音の変化がわかりやすそうな、クリッピングダイオードの交換に挑戦してみたいと思います。
さて、トランジスタが発明される以前、アンプの増幅素子には、真空管というものが使われていました。
この、まるで工芸品のような、緻密な金属構造の収まったガラス球が真空管です。
こんな一見電球のような部品に音楽が流れ込むと、それが電気で増幅されてスピーカーを鳴らすだなんて、なんだかとってもロマンじゃないですか?
電気・電子工作を嗜む少年少女ならば、一度は憧れるマスターピースのひとつです。
今回は、Aliexpressで見つけた安い真空管アンプのキットを組み立ててみたので、その話をしようと思います。
続きを読む前編はこちら
ある午後のこと。
注文していたパーツが、中国の関税を無事通過したらしいという知らせを横目に、僕はClojureとYAMLで書かれた「The DMOTE」のソースをぼーっと眺めていました。
すると、意味不明だったその文字列の先に、うすぼんやりと、なにか意味めいたものが浮かび上がってくるのでした。
続きを読むこんにちは、今日は久しぶりに自作キーボードネタを一本。
さてさて、以前Dactyl Manuformというキーボードをビルドした話を書きましたが、今日のテーマはその進化系「The DMOTE」についての話です。
自作キーボード界隈というのは基本的にリミックス文化圏のようで、いろいろなキーボードを改良したりかけ合わせたりしながら、日々世界のどこかで新種のキーボードが生み出されています。
そして今回ご紹介する「The DMOTE」は、Dactyl Manuformの改良を目指して作られたキーボードで、その名前は「Dactyl-ManuForm: Opposable Thumb Edition(Dactyl Manuformの親指を反対側にした版?)」を略したもの。
正式な発音はわかりませんが、Google翻訳先生に発音してもらったところ「ザ・デイーモゥ」だそうです。
元になっているDactyl Manuformがすでにかなり特異な形ですが、それを超える超個性派キーボードで、エルゴノミックっぽさが更にアップしています。 特に、垂直に立ち上がった親指用クラスターの使い勝手は大いに気になるところ。
それに、中身はDactyl Manuformとほとんど同じなので、前にビルドしたときの知見も活かせるんじゃないでしょうか。
よし、これはもう作るしかない。
続きを読むところで、パソコンをマルチディスプレイにする時って、2画面の場合大抵横並びに置きますよね、こんなふうに。
しかし、このレイアウトって、首の動きが左右どちらかに偏りがちで、デスクワークで長時間過ごすと、首・肩こりの原因のひとつになっている気がしませんか?
今回は、画面を縦並びにすることで首・肩の負担軽減を目指し、あわよくば仕事の効率もブチ上がったらいいな!という話です。
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