格安BTLアンプ&3ch疑似サラウンド環境を5chにアップグレードした話—BTLでスピーカーマトリクス—

この記事の続編です。

前回はステレオにセンター(L+R)を足して、3chにしました。今回はさらにサラウンドのL(L−R)とR(R−L)を追加して、5chにしてみようという話です。

このサラウンド成分は、ステレオからフロントセンターを引いた音になるので、擬似的に後ろのほうの音を表現してくれるはず。

ちなみに、ステレオからソフトウェア多chを作るDolbyバーチャルサラウンドなんかは、音の足し引きに加えて、回り込みの遅延や反響・残響もシミュレートしてくれるようです。いいなぁ。

まずはスピーカーを手に入れる

こだわらなければ、オークションサイトやフリマアプリで探すと、それなりに使えるスピーカーを、かなり安く手に入れることができます。

今回は、ONKYOの5.1chシステム用の6Ωサテライトスピーカ「D-L1」2個セットを、ヤフオクにて1,000円でゲットしてきました。なかなかの美品です。

5chスピーカーマトリクスの接続方法

これが接続図、+ーの扱いがややこしくなってきますね。

3chの構成はそのままで、SLとSRのスピーカーを追加します。3chのスピーカーマトリクス同様、5chの結線方法もいろいろあるようですが、実際試して好みだったのがこの方式でした。

前回の記事で計算した通り、 1つの端子に3つのスピーカーがぶら下がるところは12Ω以上にしてあげないと、アンプが過負荷で壊れる可能性があります。

 R_0=\frac{1}{\frac{1}{12\Omega}+\frac{1}{12\Omega}+\frac{1}{12\Omega}}=4\Omega

本当は音量のバランスも考えないといけませんが、とりあえず直列に抵抗を入れて、すべてのスピーカーを12Ωにしてしまいましょう。

スピーカーは8Ωと6Ωなので、それぞれ4Ωと6Ωの抵抗を入れてあげればいいですね。メインに比べてサラウンドスピーカーの音量がやや絞られることになるので、これはこれで良い気がします。

(抵抗とコイルが並んでRL直列回路になるので、ローパスフィルターになっているかもしれませんが、難しいことは置いておきましょう。)

セメント抵抗アレイ

実運用での消費電力はあんまり大きくないと思いますが、うっかり燃やすと嫌なので、念のため大電力に耐えられるセメント抵抗を使います。

セメント抵抗は、小さい値だとキリの良い数字が無いので、12Ωを並列にして4Ωと6Ωを作ります。ワット数は並列でも直列でも足し算すればいいので

 12\Omega 10W\times3=4\Omega 30W

 12\Omega 20W\times2=6\Omega 40W

これをチャンネル数ぶん束ねると、うーん...怪しすぎる...。

そのうち、まともなケースに入れてあげようと思います。

端子台の検討

まともなケースに入れるための、端子台配置の検討だけいまのうちにやっておこうと思います。こういうの覚えているうちにやらないと、すぐに分からなくなっちゃいますからね。

5chで極性が入り乱れていて、抵抗まで挟むとなると、結構複雑でグラフ理論的な回路になってきます。グラフ理論といえば、ぴったりなツールがありましたね。

本来の用途とは全然違いますが、さっそくCytoscapeに「アンプ」→「端子」→「抵抗」→「スピーカー」の繋がりを入れてみます。

緑がアンプの端子、オレンジが端子台、紫が抵抗、青がスピーカーです。

正四面体のような構造ですね。これを、スピーカーの結線がしやすいように並べ替えます。

各スピーカーの端子の組が並びつつ、+ーも向きが揃うようにしてみました。

ケーブルは安物でいいや

スピーカーケーブルは、こだわらなければけっこう安く買えます。こだわれば青天井です。

取り回しに合わせて必要な長さを買いましょう。安くてレビューの良かったこれにしました。(価格は変動するようです、僕が買ったときは30mで2,000円くらいでした)

レビューにも書かれていますが、結構太いので、ケーブルモールに納めたい場合は注意が必要です。

スピーカーの配置

スピーカーの設置角度や距離には、最適な配置があるようですが、部屋の物理的な制約があるので、なんとなく真横より少し後ろに設置してみます。

1個700グラムと軽いので、刺し跡が目立たないフックを使って壁に吊りました。

結果、5ch化の効果は?

さて、ここまでやって、実際効果あったのか気になるところですね。サラウンドのデモを流してみると…サラウンド感がかなりアップしました!! 3chと比べても明らかに違いが分かります。


Dolby Digital - HD Surround Sound Test

聴こえ方の変化はこんな印象です。

  • 2ch:左右の点から聴こえる
  • 3ch:正面全体から聴こえる
  • 5ch:空間全体から聴こえる

当然ですが、本物の5chサラウンドのように、後ろから聴こえる音の定位が分かるようになるわけではなく、ステレオ感を保ちつつ、空間が音に包まれるような聴こえ方になります。

効果はしっかり分かるものの、デジタル処理による味付けがないぶん、マイルドな効き具合がミニシアターっぽくて良いです。

わざとらしさが無くてなかなか良いです。

まとめ

まだまだ改良の余地はあると思いますが、この先が深い沼につながっているのは明らか、深追いするのは危険です(予算的に)。

「わぁ!音が広がった!」くらいのところで満足しておくのが、一番幸せなんじゃないかと思います。というか、この先に行くなら、おとなしく安いAVアンプ買った方が良いですね。

ちなみに今回のコストは約5,000円、3chぶんの機材と合わせて、総額だいたい15,000円くらいでした。

費目 金額
サテライトスピーカー×2個+送料 約1,500円
セメント抵抗×13本 約1,000円
スピーカー端子4p×4 約500円
スピーカーケーブル(30m) 約2,000円
合計 約5,000円

では、今日はここまで。