序論
「人類には早すぎるキーボード」とも称される30%キーボード「Gherkin」
フルキーボードの約100キーに対し、30キーしかないという、初見では俺にゃ無理だよ!と言いたくなるようなキーボードですが、そのピーキーさゆえ、一度気になり始めるとその存在が頭から離れなくなるような魅力があります。
かくいう僕も、「最近話題のマイコンボードRaspberry Pi Picoで作れるGherkinがあるらしい」「Talp KeyboardさんがPCBの取り扱いをはじめたらしい」と知って、まぁキー数も少ないしなと、ほんのお試しの、軽い気持ちで「PiPi Gherkin」に手を出してしまったのでした。
Gherkinはとにかくキーが少ないので、キーマッピングに異常な工夫が求められます。とくに、モディファイヤキーなんか、アルファベットキーと兼用しなければどうにもなりません。
逆に言えば、文字キーにModの振る舞いをさせるという、一見邪道とも思えるテクニックへの心理的制約を取り払い、キーマップの暗黒面へと通ずる道を示してくれるキーボードといえます。
さて、PiPiGherkinの面白さのひとつが、GPIOが余りまくっているというところです。
Raspberry Pi Picoは比較的ピン数のリッチなマイコンボードで、GPIOを26ピンも使うことができますが、PiPi Gherkinはそのうち11ピンしか使わないので、15本の空きピンが拡張してとばかりに口をあけています。
となると、当然なにかしら増設したくなってきちゃいますよね、それでタイトルへと繋がるわけです。