近頃はDactyl Manuformばっかり触っていますが、僕が自作キーボード界隈に踏み入るきっかけになったのは、Ergo42 Towelというキーボードでした。
立体配列にハマってからというもの出番がなくなっていましたが、最近キーボードの壊れたMacbook延命のため、レギュラー復帰を果たしました。今日はその話です。
自キ沼の入り口
あれは2018年、Let's Splitの登場とブーム到来によって、国内自キ界隈が急成長をはじめた頃のことです。
当時僕は、会社支給のキーボードに不便を感じ、分離型のキーボードというものに興味を持っていました。
そんな中、たまたま立ち寄ったMaker:Fairでレッツスプリット(レツプリ)を見かけ、分離型&格子配列に対する物欲に火がつきました
当時、分離型&格子配列の選択肢は入手性的にレツプリ、Helix、Ergo42の3つだったと思います。
どのキーボードもそれぞれ魅力的でしたが、決め手はErgo42の作者びあっこ氏の「Why Ergo42? - 私が Ergo42 を作った理由」という記事でした。
僕は設計思想のあるプロダクトにめっぽう弱いタイプなので、この記事に完全に感化されて、はじめての自作キーボードにErgo42を選びました。
(この記事を読まなければHelixを買っていたと思います、僕は光りモノにも弱いので、OLEDのサイバーな輝きも魅力的でした)
束の間の平穏と新たな欲と
分離型キーボードは期待以上のパフォーマンスを発揮してくれました。
元々の狙い通り、身体への負担が軽減されたのはもちろん、構造上正しいホームポジションを強制されることになるので、図らずも正しいタッチタイピングを習得することができました(それまではぐちゃぐちゃな運指でなんとか打っていました)。
夢のハッピータイピングライフが約束されたかのように思えましたが、長くは続きませんでした。
一度大きな力を知ってしまえば、さらに高みを目指したくなるものです。
分離型、特殊配列とくれば、立体配列に手を出すのはもはや時間の問題でした。
僕の場合は、いまのところおそらく最もメジャーな立体配列キーボード「Dactyl Manuform」に手を出しました
Dactyl Manuformの使い心地は最高で、Ergo42は現役引退となりました。
そこからしばらく、DMOTEとかDactyl Manuform Skeleton Edition(作りかけ)とか、立体配列に傾倒する日々が続きました。
Macbookのキーボードが壊れた
ここで突然話の流れが変わりますが、普段愛用しているMacbook Air 13' Mid 2012 のキーボードが最近壊れ、キーがところどころ効かなくなってしまいました。
カスタムオーダーでメモリーを8GBにしていたおかげか、10年近く経った今でもまだ実用に耐える働きをしてくれるので、バッテリーを交換しつつ使い繋いでたんですが、いよいよ機械的にガタが来てしまいました。
これを機に最近話題のM1マックに乗り換えるのもアリかとも思いましたが、外付けキーボードを繋げばまだ頑張れそうです。ここまでが長い前フリ、ここからが短めの本題です。
Ergo42のマイベストポジションはこれだ!
さて、お気付きのとおり、今回はキーボードが壊れたマック用にErgo42を使いたいという話を、やや長ったらしく語った記事です。
もちろん、ただ普通に繋ぐだけでも使えるんですが、分離型のままでは少し機動性に欠けます。
そこで、いちばん自分の手に馴染む角度をキープするために、新たにケースをつくることにしました。
段ボールを切り貼りして試行錯誤した結果、これがErgo42における僕のエンドゲームです。
というわけで、この角度をキープするためのケースを作っていきます。
つくる
純正のアクリルケースをベースに設計していきます、まずはGithubからデータを入手して
Fusion360に取り込み、押し出しを駆使していじくりまわします。
プリントしやすいように、真ん中で分割してM4ネジで組み立てるつくりにしました。
なんと、プリント途中でフィラメントが足りなくなって半端な形になってしまいましたが、実用上は問題ないのでしばらくこのまま使うことにしました。
組み立てたら滑り止めシートを貼りつけて完成です。
使い心地はバッチリ
使い心地は素晴らしいです、これはこれでひとつのエンドゲーム。
twitter.comフィラメント不足という残念すぎるミスをやらかしたものの、運良くネジ穴のところまでプリントできてて機能的には問題なかったのでセーフ(?)
— アツユキ (@aaa_tu) 2021年4月7日
軽く触った感触は、予想以上に使い心地素晴らしい!最高!!
プリントのリベンジはしばらく使って改良点出てきたらにしよう pic.twitter.com/TuTW3PoO4c
今後の展望
結果的に分割型である必要がなくなったので、コントローラーを1つにまとめてしまうのもアリかもしれません。それか折りたたみにするとか。
最近Raspberry Pi Picoを使ったキーボードってのも興味があります。
twitter.comこう寄り道ばっかりして未完プロジェクトが増えていくんだけど、ここにRaspberry Pi Picoがピッタリおさまるなあ🤔
— アツユキ (@aaa_tu) 2021年4月10日
PythonベースのKMK FirmwareというキーボードファームウェアがPicoで使えるらしい、さて pic.twitter.com/Xw9lSe08i6
Pythonベースのキーボードファームウェア「KMK Firmware」、要チェックです。