ELワイヤーでつくる自作ネオン風サインの作りかた流派まとめ

このブログを立ち上げて早くも3年目になりますが、ずっとアクセス数ぶっちぎり1位をキープしているのが「自作ネオンサインの作りかた」です。

www.creativity-ape.com

この記事、公開してからだいぶ経っているというのに、興味をもってくれる人がいてくれて本当にありがたいです。

ネオンサインを作ってみたいと思って見つけてくれた方が多いと思うので、これからネオン風サインを作りたいなと思っている人向けに、少し参考になるかもしれない情報をまとめてみました。

ぜひ材料をポチる前に、さらっと読んでみてください。

作り方にいろんな流派がある

さて、ELワイヤーでネオンサインを作るレシピや作例を探してみると、いくつかの流派が見つかります。

それらをまとめて比較している情報ってなかなかないと思うので、僕が観測できたものをピックアップして、勝手に名前をつけてまとめてみました。

(ネーミングセンスは皆無なので、もっと良い名前を思いついた方は、こっそりコメントで教えてくれると嬉しいです)

① シンプルパス方式

うまい名前が思い浮かばず、なんとも想像つかない名前ですが、本ブログで紹介している、上の記事のそれです。

透明アクリル版を支持体として、光らせたいパスは表を通して接着剤で貼りつけて図案の形を作り、隠したいパスは穴を開けて裏に通し、黒いチューブで隠すという方法です。

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接着剤で貼りつけていくのがなかなか大変な作業ですが、丁寧に作業するとかなり本物に似た雰囲気を目指すことができます。

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② 香港小看板屋方式

香港ネオンサインをモチーフにしたアクセサリーなどを作られている、香港小看板屋さん(@ngaihungdang)が考案された方法です。(僕が調べた限り、この方法は香港小看板屋さんオリジナルということで間違いないと思います)

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パスの途中を細かく区切って穴をあけ、なみ縫いの要領で図案を描いていく方式で、接着剤を必要としないので、より手軽に作ることができます。

一度個展に伺って実物を拝見したんですが、光るパスが表裏を交互に通っているので、不思議な積層感が生まれてとても良いものでした。

www.gankagarou.com

香港小看板屋さんは、たまにネオンサイン作りのワークショップもやられているようなので、気になる人はTwitterをフォローして動向をチェックしてみるとよいでしょう。

また、香港ネオンアクセサリーも、この記事にたどり着くようなネオン好きの皆さんにはたまらない逸品ばかりなので、要チェックです。

ngaihungdang.amebaownd.com

③ 針金入りELワイヤー方式

針金入りタイプのELワイヤーというのがあって、針金細工のように曲げるだけで形を作ることができるので、今回紹介する中で一番お手軽です。

それ自身が図案の形をキープできるので、メッシュの板に縛りつけたり、本物のネオンサインで見る井桁のような土台を組んで取り付けている例が多かったです。

しばらく前からインスタの、とくに韓国DIY界隈で流行っていたように思います。

www.instagram.com

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最近インスタで広告を目にするようになった「ベンディーネオン」というキットもこのタイプです。

Bendee neonwww.see-art.com

材料費を知っていると少し割高に感じるかもしれませんが、ELワイヤーって自分で買ってみると結構不良率高いです。 そこの返品交換リスクや、材料工具一式(ペンチまで付いてる!)セットになっていることを考えると、そんなに割高ということもないかな?

材料や工具をイチからひととおり揃えると、意外と手間もお金もかかるので、必要なものがワンパッケージにまとまったキットがあるのは嬉しい選択肢ですね、パッケージもお洒落です。

④ アクリル板溝切り方式

レーザーカッターやCNCルーターを使って、アクリル板にあらかじめ図案の溝を切り、その溝にELワイヤーをはめていく方式です。

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discourse.southlondonmakerspace.org

機材的なハードルが高い代わりに、ELワイヤーを取り付ける作業は簡単で、仕上がりのクオリティも、もっとも高いものになります。

あなたがレーザーカット設備を扱えるなら、これはけっこうオススメです。

各流派の比較表

以上、それぞれの流派の特徴を、僕の偏見で比べてみました。〇×は優劣というわけではなく、ハードルの高さという感じです、〇がハードル低いの意味です。

① シンプル ② 香港 ③ 針金 ④ 溝切り
費用(工具含め) ×
作業の簡単さ
仕上がりの美しさ
施工のネオン管らしさ
  • シンプルと香港は、どちらもアクリル板に穴をあける工具が必要というところで、費用を△としました。本物らしさはシンプルの方が勝ると思いますが、香港の独特の質感も魅力的です。
  • 針金はすごくお手軽ですが、その代わり本物ネオンサインらしさは一段下がる印象です。しかしこういうのは気軽に作れることも大事な要素なので、全然アリだと思います。
  • 溝切りは、レーザー加工機が必要というところが大きなハードルですが、そこさえクリアできればベストだと思います。

まとめ

どれを選んでもそれぞれ良さがあるし、どの方法でも丁寧に作ればちゃんと良いものができます。

こうまとめてしまうと元も子もない話になりそうですが、自分が楽しめそうなものを選べばOKということです。

部屋の明かりを消して、頑張って作ったネオンサインの電源を入れ、好きな図案が暗闇に浮かび上がると本当にテンションが上がるので、ぜひチャレンジしてみてください。