ペン型マウス改造への道 その1

この記事の続きです、今回はいよいよ改造編。

at-you-key.hatenablog.com

※この記事で語られるのは、ある遠く離れた国での出来事です。*1

まずは分解

ケースの開けかた

このマウスには2本のプラスネジが使われています、ひとつは電池蓋の下、もうひとつはラベルの下にあります。

こういうガジェットは大抵ラベルとかゴム足の下にネジが隠れているので、分解するときは見逃さないようにしましょう。

ネジを外したら合わせ目からやさしくこじ開けます、金属のドライバーなどを使うと傷をつけてしまうので、薄いプラスチック板などを使うと良いです。おすすめはギターのピックです。

粘着剤などは使われていなかったので簡単に分解できました、作りはなかなかしっかりしている印象です。

スイッチの様子

これが問題の右クリック用タクトスイッチ*2やっぱり固いです。

こっちは左クリック用マイクロスイッチです、普通のマウスに使われているのと同じタイプのやつです。

基板の様子

基板には使われていないパターンがいくつかあります。同じ基板を使っていて別デザインの商品があるのかもしれません。

わりとスペースに余裕があるので改造しやすそうです。

改造する!

スイッチの交換

まずは事の元凶、右クリック用タクトスイッチを静音タクトスイッチに交換します。

ふつうタクトスイッチには金属製の反転ばねが使われていますが、このスイッチにはゴムが使われていて押し心地がマイルドです。

作動圧も元のスイッチより軽めです。

表面実装タイプなので、はんだゴテで両端を交互に温めながら引っ張っていって外します。

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使われていないSWL,SWRは、たぶん別レイアウトでの左右スイッチ用

新しいスイッチは足を広げて適当な長さに切ってからハンダ付けします。

ケースやホイールと干渉するのでうまく収まるようにカッターで削りました。

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幅が倍なので少しはみ出す

元のスイッチより少し背が高く、そのままだと押しっぱなしの状態になってしまうので、スイッチを押す出っ張りを削って調節します。

静音スイッチはストロークが長いので、初期状態でやや押されている程度に調整します、軽く触れたくらいで反応するようにすると使い心地が良いです。

LEDの色を変える

赤い眩しい光ってなんだか落ち着かないですよね?

色を変えるとセンサーの波長特性とかで感度が落ちたりしそうですが、難しいことは考えず交換してみます。

3Φ超高輝度LEDの緑色を買ってきました。

LEDを外した後スルーホールに残ったハンダを取り除くのは結構難儀なので、Φ0.5mmくらいのピンバイスを使って残ったハンダに穴を開けてしまうと楽です。

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Φ0.5mmのピンバイス

基板に+-が書かれているので、それに合わせて新しいLEDを取り付けます、LEDはアノード(足が長いほう)が+です。

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長い方がアノード、短い方がカソードです

無事に交換することができました、マウスの感度も特に体感できる変化はなかったので問題なさそうです。

あと、なんだかSFっぽくてかっこいい気がします。

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交換前、ざわつく

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交換後、SFっぽい

塗装(努力目標)

未達、そのうち...!

まとめ

無事にスイッチとLEDを交換することができました、どちらもうまく動いてくれています。

意外にLEDを交換した効果が大きくて、性能は変わっていないのに満足感があります。

そして親指で押すボタンも劇的に押しやすくなりました。

と思ったけど...あれ?...クリックすると相変わらずブレる...。

どうやら、スイッチの選定以前に、本体の保持に使っている親指で、横方向の力をかける構造そのものに無理があったようです。

_人人人人人人人人人人_

> そういう仕様です <

 ̄YYYYYYYYYY ̄

えぇ。。。

つづく

続きはこちら↓ at-you-key.hatenablog.com

*1:無線の機器を改造すると技適の認証が無効になるので、日本国内で使うと電波法違反にる可能性があります。

*2:タクタイルフィードバックスイッチ、クリック感のあるスイッチのことです。