「最小のAndroid 13スマートフォン」用のハードウェアキーボードを作る話―仮組みまで―

この投稿は、キーボード #1 Advent Calendar 2023 - Adventarの8日目の記事です。

adventar.org

日付を勘違いしていて、当日の朝に大急ぎで執筆しております…!

  • ちっちゃいキーボードを作ろう
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34%超ロープロキーボード「hp0」を作った話—RP2040Zero&Choc V1でエンドゲームする—

さて、近ごろ出先で作業をすることが増えてきて、持ち運びに便利なコンパクトなキーボードが欲しくなってきました。

以前作った34キー向けのさいきょうのキーマップがあるので、これを活用できる34キー超ロープロファイルキーボードを設計することにしました。

www.creativity-ape.com

...という話をエックスのスレッドに投げ散らかしてあって、そのうち記事にまとめようと思っていたんですが一向にやる気が起きないので、エックスの投稿をそのままペタペタ貼ってビルドログとします。乱筆ご容赦ください。

元のスレッドはこちら。

x.com

前書き

KMK Firmwareを使いたいので、RP2040マイコンを使います。

今回は特にコンパクトさ重視なので、RP2040ボードの中でも最小級のRP2040-Zeroを選びました。

本文

RP2040 Zeroを使ったロープロ34%キーボードを設計してるところ

こんな感じでいいかな

RP2040 Zeroを使う34%キーボードできたー

発注したー 5枚で送料込みで3800円くらい、一枚あたり760円

KiCAD6だとオートルーターをメニューから呼び出せるようになってた 別ツール起動して中間ファイル受け渡してた手間とくらべて、これだけでだいぶ使い勝手良く感じたな

配送手段をDHL Expressにしたのでもう届いた! パッと見た感じはけっこう良さそう

あ、ダイオードは真ん中の空白にまとめちゃってもよかったな

できたー! 作り込まないプロトタイプなら、思いつきから5日で完成する自作キーボードのインフラほんと素晴らしい

大変初歩的な凡ミスが発覚、3マス戻る

転んでもただでは起きないぞという気持ちをもってレイアウト改良中 作業性が良くなることを期待してダイオードを余白部分にまとめ、行ピッチをやや狭めてみた こんなの手作業で配線描いたら絶対途中で挫折しちゃってるところ、オートルーターによって敷居が数段下がったと思う、本当にありがたい

せっかく作った基板がただ無駄になるのももったいないので、カット&バイパスの大手術を敢行して使える状態にした(なんならゼロからハンドワイヤーしちゃった方が楽だけど) これでファームウェアを作り込みつつ改良版製造に備えよう

ちなみに、薄くてTypeCで+4キーのPiPi Gherkinが欲しいというのが今回のモチベーションです t.co

USBとキー数は改めて確認するまでもなくクリアとして、厚みはどうなったかというと28mmから15mmマイナスで13mm! 薄い〜、良い〜!

修正版の基板がとどいた! 外形を6mm程度インセットしたので、けっこうコンパクトな印象になりそう

完成した〜 KMK Firmwareで動く薄型34%自作キーボード、名前はまだ無い こんどは配線ミスもなく無事に動いた!よかったよかった フラックスクリーナーとゴム足を買わなきゃ

サンハヤトのフラックスクリーナー初めて買ってみた なんでもっと早く買わなかったのかなってくらい簡単に基板ピカピカになってすごく満足度高い 白基板なのでなおさら

打鍵感の向上を狙って、安定感を高めるためのボトムプレートを作ってみたところ

うーん、いい感じだ

2mm厚のボトムプレートを足したところでペラっペラだから気休め程度と思ってたけど、ばっちり安定感出てとても使いやすくなった! そしてとにかく薄い、とてもいい感じだ!

ボトムプレートはとりあえずKiCADの穴データをInkscapeでオフセットしたやっつけ設計 良かったのでこれからCADで清書しようっと

Fusion360で清書してるとこ

白とクリアのカラーリングにフィレットを効かせて、Nothing Earみたいなデザインを目指しました

ネーミングってかなり苦手科目なので、基本的に作ったものに名前つけたりはしないんだけど、今回はなかなか良いものができたので、頑張って名前を考えてみました

結果、このキーボードの名前は「hp0」になりました

RP2040 34→rp zoho Eh→oh hp zero→hp0

まとめ

  • これもまたひとつのエンドゲーム。
  • 写真多めでつぶやいておくとペタペタコピペしただけでも賑やかになって良い。

ToDo

  • シェルをプリントして完成させる。
  • 設計データを整理してGitHubに上げる。
  • chocの赤軸はちょっと重い感じがするので、ピンク軸を試す

あ、遊舎工房の35個入りボックス、このキーボードにピッタリだな。

XREAL AirでBlenderのビューポート立体視を実現したいPoC—Blender XREAL viewport addonが待ちきれない(妄想)ので無理やり試す話—

XREAL Airを買ったので遊び倒したい

先日XREAL Air(旧NREAL Air)を衝動買いしました。

ジャンル的にはARグラスと言われるやつで、半透過レンズに映像が浮かんで見えるタイプのデバイスです。

たまたま実機を試用する機会があって、そこからジワジワと高まる物欲を抑えきれなくなった結果今に至ります。

物欲を正当化するための建前はこんな感じ。

  • これからARグラスの時代が来るはずだから、この技術は今のうちに触れておくべき
  • 6DoFが主流になってきているなか、あえての3DoFで軽さとデザインの(比較的)自然さをとって、VRとカブらない市場を拓く姿勢に可能性を感じた
    • 話題のMeta Quest3、Apple VR、Bigscreen Beyondなんかが競合にならない絶妙なジャンルだと思います。
  • redditとかDiscordのユーザーコミュニティが今後盛り上がりそう(願望)
    • ハッカー文化も垣間見えて期待値高い、ハードウェアハッカーの餌食になる製品は買った後の楽しみが多い気がします。
  • ソフトアップデートによる伸びしろが大きい
    • なんならソフトがほとんどβ版なので、伸びしろを買ったと言っても良い、ハード的にはこの値段でこれを超える仕様のものがすぐに出てくることはないも思うので、会社も当面はソフトの充実に注力してくるんじゃないかと思ってます。

社名変更に合わせ製品名が「NREAL」から「XREAL」に変わったり、Unreal Engineの情報をサジェストされたりして、ちょっと最新情報の検索性が悪いとこが玉に瑕ですが、まだ発展途上という感じなので少し待てばすぐ解消するでしょう。

さて、用途的にはメガネ型のサブディスプレイというだけでもじゅうぶん実用的なんですが、コンテンツの充実による伸びしろがとても大きい製品だと思います。

その期待をこめて、ちょっと思いつきで遊んでみることにしました。

  • XREAL Airを買ったので遊び倒したい
  • SBSモードを使ってみたい
  • BlenderのビューポートをSBSモードにする
  • XREAL AirをSBSモードにする
  • これは良いものだ!!
  • この記事で登場したblenderの表示設定

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MicroPythonでLEDのbreathe effect(呼吸するようなフェード)を実装するはなし—コピペ用のPythonスニペット—

さて、今日はLEDを光らせる時の小ワザの話です。

Breatheエフェクト(呼吸をするようにフェードイン・アウトを繰り返す、Macbookの待機中ランプとかで見る光らせ方)って、たまに使いたくなりますよね?

いつも、前回どうやったか忘れる絶妙なタイミングで必要になってサンプルコードを検索するんですが、だいたいfor文を使った同期処理的なのが出てくるので、少し気の利いたことをやろうとすると物足りなくなります。

それで、結局毎度その時の思いつきで実装していて時間の無駄な感じがするので、今回自分の中ではよくできたなってものを、コピペして使えるようにスニペットとして記録しておきます。

  • プログラムと解説
  • しくみの解説
  • 実行結果

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Kensingtonのオービット&リングトラックボールにミドルボタン&3Dツール用マクロパッドを増設する話

最近BlenderやUnityなど、3D系のソフトを使う機会が多くなってきたんですが、普段使いのトラックボールは致命的なことに、ミドルボタン(ホイールボタン?)がありません。

大抵の3Dソフトでは、視点操作でこのボタンを多用するので、その時だけ仕方なく3ボタンマウスに持ち替えたりしていました。

ここはひとつ、自作キーボードの知見を活かして、トラックボールのエンドゲームを目指してやろうという話です。

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iPhoneの機種変更を検討していたのにドンキの7インチUMPC「NANOTE NEXT」を買っていたという話

7インチのUMPCを買たので、その経緯やらをまとめました。

迷ってる人の参考になるような情報をまとめようと思ったのですが、こうしてまとめてみるとあんまり合理的な選定プロセスがあったわけではなく、ポエティックな内容になってしまいました。

まあそれはそれで記録しておけば、いつか何かのやくに立つかもしれないので。

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木材NC加工サービスの「EMARF」を利用して、ホームシアターのセンタースピーカーYAMAHA NS-C120用のスタンドをつくった話—

さて、すこし前のこと、ホームシアターのセンタースピーカー用に、スピーカースタンドを買おうと考えました。

うちのホームシアターは、中古品の寄せあつめで格安セットアップしていて、センタースピーカーには3,000円ほどで手に入れたヤマハ NS-C120を使っています。

jp.yamaha.com

この機種、そこそこ人気だったようで、中古市場にたくさん出回っているので、状態が良いものでも手頃な値段で見つかります。

※状態が良いと言っても、ウレタンエッジの経年劣化は避けられないので、4インチユニット用の安いエッジを買って張り替えました。

話がそれましたが、このスピーカー、いままで仮置きとか言い訳して適当に床に転がしていて、そろそろなんとかしようと重い腰を上げたわけです。

ところが、いざ探してみると、センタースピーカー用スタンドって選択肢があまり有りません。

そもそもセンタースピーカーってテレビ台に置くことが多いようで、単体のスタンドは、あってもいい値段するわりに無骨なデザインのものばかり。

気にいるデザインの製品がないなら、それは作るしかないか。

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M5Stackクリスマスコンテストに応募した話―M5 ATOMとMAX7219モジュールでつくるクリスマスイルミネーション―

メリークリスマス!

M5Stack主催のクリスマスコンテストが開催されていたので、参加してみることにしました。

twitter.com

M5Stack製品でクリスマスをライトアップするものを作って、ハッシュタグ#M5StackXmas2022をつけてSNSでシェアするというお題です。

何をつくろう?

コンテストに気づいたときには、もう締め切り1週間を切っていたので、手持ちの材料でできるものを考えることにしました。

「何かいいものあったかなー」とぼんやり考えていると、そういえばつい最近、MAX7219をM5 ATOMでドライブしたことを思い出しました。

お、これは使えそうだぞ!

あんまり考えている時間もないので、とにかく手を動かすことにします。

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書籍「M5Atomで作る歩行ロボット」より6軸二足歩行ロボットのビルドログ—UIFlowでロボを歩かせたい—

今年の夏休みに、お台場の科学未来館の特別展「きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ?」を見てきました。

www.miraikan.jst.go.jp

僕はこういうのにけっこう影響されやすいタイプなので、完全にロボットにかぶれて、日々高まるロボット作りたい欲。

じつは、テック系ネタを色々かじっているわりに、ロボット系はタミヤのキットくらいしか作ったことがなかったので、もう少し手応えのあるのをやってみたくなりました。

とはいえ、イチから設計するとなると他の積みプロジェクトがもっと進まなくなるので、キットを中心に探していたんですが、なにやらぴったりな本を見つけました。

著者のロボタカオさんは、なるべくローコストでロボットを作るというコンセプトで活動されていて、そのローコストロボの製作ノウハウが、材料加工から制御系までギュッと濃縮されたスゴい本です。

200ページ程度のボリュームなので、この本だけでロボット製作の全てがわかるとまでは言えませんが、最初の足掛かりにはぴったりです。

今回はこの本の第4章より、表紙にもなっている「6軸二足歩行ロボット」を組み立てたので、ビルドログを残します。

ひととおりの作り方は書籍の方で丁寧に解説されているので、本の内容とは変えたところを記録しました。

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"スマートな” TVリモコンを作りたい話 構想編—Raspberry Pi Picoでシンプルな学習リモコンを作りたい—

今日は家電3大ストレスのひとつ、テレビリモコンのボタン多すぎ問題をどうにかしたいという話です。

そう、テレビリモコンのボタンって多すぎやしませんか?

そう思って手元のを数えてみると、ボタンが64個も付いています。

このなかで、日常的に使うボタンがいくつあるかっていうと、僕がテレビあまり観ない派ってのもありますが、チャンネル±、音量±の4つだけ。

あとは買ってから一度も使わないボタンと、初期設定にしか使わないボタンがほとんどで、日常使いではもうただのノイズです。

そんなわけで、この日常の片隅の小さなストレス源をやっつけてやろうというのが今回の趣旨です。

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